歩けるようになった子どもが家のあちこちのものを触ろうとして困る!という経験はありませんか?
手でいろんなものに触ろうとするのは、成長のサインです。
思う存分に手を使える場を用意してみましょう。
ここでは、指で「つまむ」ことに興味がでてきた子どもにおすすめの「S字フックかけ」をご紹介します。
子どもからのサイン!「S字フックかけ」のお仕事のはじめどき
S字フックかけは、指を動かしたい1歳半ごろからがおすすめです。
具体的な子どもからのサインは、こんなかんじです。
- 手でわしづかみするのではなく、少しずつ小さいものを指を使ってつかむようになってきた
- 小石などの小さいものを熱心につまむ
- タオルをフックにひっかける、ハンガーをフックにかける、ということに興味をもってやりたがる
思い当たることはあるでしょうか?
指を使いたい、思うように動かしたい、というサインをキャッチしたらS字フックかけのお仕事に誘ってみましょう。
簡単手づくり「S字フックかけ」のお仕事
S字フックかけのお仕事は、すぐに用意できます。
「S字フックかけ」の作り方
まずは材料です。
- S字フック 5〜10個
- ハンガー掛け 1個
- S字フックの入れ物
どれも百均で揃えることができます。
ハンガー掛けは、棚に設置するタイプと壁に設置するタイプがあります。
ご家庭の状況に合わせて選びましょう。
S字フック、ハンガー掛けはどちらも先端がとがっていないものにしましょう
S字フックは、プラスチック製がよいでしょう。
安全で、軽くて、子どもが扱いやすいので おすすめです。
最初は、まったく同じ色、サイズのS字フックのみで揃えましょう。
バラバラのものだと子どもには情報量が多すぎ、「つまむ」「かける」という動きに集中できません。
材料を準備できたら、S字フックかけができるように環境を整えていきます。
- 子どもの手が届く高さにハンガー掛けを設置する
- ハンガー掛けのそばにS字フックを置く
わが家では、子どもの教具棚にハンガー掛けを設置しました。
スペースがあるお家は、壁などに設置するのもおすすめです。
「S字フックかけ」の提示
S字フックの準備が整い、子どもが興味をもったら提示をしていきます。
提示について詳しく知りたい方は、こちら をぜひご覧ください。
- S字フックをつまむ
つまむ場所もしっかり見せます。
- ハンガー掛けにかける
- S字フックに別のS字フックをかける
- 終わったら片づける
提示のポイントは
- 1つひとつの動作をゆっくり(8倍スロー)
- 難しいところはくり返す
- 子どもが見ているか確認しながら進める
です。
S字フックかけのお仕事は、S字フック同士をひっかけるのが難しいポイントです。
子どもが苦戦していたら、一息ついたタイミングで 苦戦ポイントに絞ってゆっくり提示してみましょう。
「S字フックかけ」の応用編
S字フックのお仕事に慣れてきたら、少しアレンジをして子どもの感覚に訴えるように工夫してみましょう。
子どもは五感を刺激され、取り組むうちに法則性を自分で見つけ出していきます。
- S字フックとハンガー掛けを色分けする
白いS字フックに赤、青、黄のテープを貼ります。
ハンガー掛けも3つ用意して、それぞれ赤、青、黄のテープを貼ります。
- S字フックをかけるときに接する場所にテープを貼る
- S字フックは白色にする
子どもが分かりやすいようにテープを貼る場所は工夫します。
テープとテープを重ねるようにかける、ということを道具で伝えています。
また、テープの色に注目してもらうためには、S字フック自体は白色がおすすめです。
- 種類の違うS字フックを同じ数ずつ用意する
ちがう素材や大きさのS字フックを用意し、ハンガー掛けも種類ごとにかけられるように複数設置します。
- 同じ種類ごとにS字フックをかける
- ちがうS字フックを交互にかける
見守っていると、子どもが自分で活動を発展させていきます。
「S字フックかけ」のお仕事の効果
S字フックかけのお仕事の効果は大きく2つあります。
- 手や指先の細かい動きが身につく
- 集中力がつく
それぞれ詳しくみてみましょう。
- 手や指先の細かい動きが身につく
子どもはS字フックかけのお仕事を通して
- 指先を動かして、S字フックを「つまむ」
- 手を動かして、S字フックを自分が目指すところに「かける」
こういった手や指の力や動きを細かく調整しないとできない動作を習得していきます。
最初はS字フックをなかなか思うようにかけることができません。
何度もくり返して できるようになると、子どもは思うように手を動かせたことに満足し、自信をもって他の活動にも取り組んでいきます。
- 集中力がつく
S字フックをかけると、ゆらゆら揺れます。
そこに別のS字フックをかけるには、よく見て手を動かすことが必要です。
この「よく見て手を動かす」ことをくり返していくことで集中していきます。
集中は、子どもの脳を発達させるためにとても重要な要素です。
まとめ S字フックかけのお仕事
歩けるようになった子どもは「手や指先を思うように動かしたい!」というサインを出しています。
そんな子どもにぴったりなのがS字フックかけのお仕事です。
簡単に用意できるので、子どもからのサインをキャッチしたら ぜひやってみてください。