今回は「巻く」お仕事。
モンテッソーリ教育で必ず使うマットを巻いたり、指先を使って布を巻いたりする活動についてご紹介します。
モンテッソーリの「巻く」お仕事とは?
「巻く」という動作は、モンテッソーリの「日常生活の練習」の中の活動です。
日常生活の練習の目的は
- 手や体の基本的な動かし方を身につける
- 身のまわりのことを 自信を持って自分でできるようになる
ことです。
「巻く」という活動では
- 「マットを巻く」という大きな体の動きを身につける
- 「小さな布を巻く」という指先の動かし方を身につける
ことを目指しています。
モンテッソーリの「巻く」お仕事
ここでは2種類の「巻く」お仕事をご紹介します。
子どもが興味を示したら、まずは提示してみせます。
提示について詳しく知りたい方は、こちらをぜひご覧ください。
巻くお仕事 ① 「マット」
まず基本のマットを巻くお仕事です。
モンテッソーリのあらゆる活動で使うマットを広げたり、巻いたりする練習をします。
マットの特徴や効果については、こちらをぜひご覧ください。
「マットの巻き方、広げ方やってみるね」と伝えます。
「マットはいつもここにあります」と場所を紹介します。
- マットを持つ
マットの両側を片手ずつあて、持ちあげる |
「こうやって持って運びましょう」と伝えます。
- マットを置く
- マットを広げる
マットの端を手でアイロンするように伸ばす |
「このマットの端が動かないように広げましょう」と伝えます。
片手ずつ、ゆっくりマットの端を持つ |
手首を返しながら広げる |
片手ずつ持ち替える |
これをくり返してマットを広げます。
広げたら「マットが広がりました」と確認します。
- マットを巻く
「今度はマットを巻いてみますね」と伝えます。
マットの端を手前に引き寄せる |
巻いていきます。
手首を返して巻く |
片手ずつ持ち替える |
さらに手首を返して巻いていきます。
マットの端のほうまで来たら、巻いたマットを手前に引き寄せます。
同じようにしてマットを巻いていきます。
- 元の場所に戻す
「元の場所に運びましょう」と伝えます。
ゆっくり元の場所に戻す |
「マットはこうやって広げたり巻いたりします」と最後に伝えます。
提示のポイントは
- 1つひとつの動作をゆっくり(8倍スロー)
- 難しいところはくり返す
- 子どもが見ているか確認しながら進める
です。
子どもが苦戦していたら、一息ついたタイミングで 苦戦ポイントに絞ってゆっくり提示してみましょう。
マットの巻き方は、表を内側に巻いていく方法もあります。
どちらかに統一して紹介しましょう。
巻くお仕事 ②「布」
3歳ごろになると、より指先の動きを意識するようになります。
そんなときにおすすめなのが「布を巻く」活動です。
用意するものは、フェルトとケースだけでOK。
わが家はケースに合わせて8㎝幅にカットしました。
クルクル巻いて、ケースに収める活動です。
まとめ モンテッソーリの「巻く」お仕事
ふだんの生活の基礎となる動きを身につける、モンテッソーリの「日常生活の練習」。
その中の1つが「巻く」という活動です。
- モンテッソーリの活動の基礎となる、「マットを巻く」
- 指先をより繊細に動かす練習になる、「布を巻く」
このように、手や指先の動きを身につけることで、この先の活動につながる土台を築いていきます。