モンテッソーリ教育

赤ちゃんの感覚をやさしく刺激する|モンテッソーリのモビールとは?

生まれたばかりの赤ちゃんは、まわりの環境から刺激を受けて どんどん成長していきます。

そんな赤ちゃんの成長を促すモンテッソーリのモビールについてご紹介します。

 




モビールとは?

モビールとは、天井から吊るされていて、赤ちゃんが見たり触れたりして感覚を鍛えるものです。

モンテッソーリのモビールの特徴
  • ひもや糸で吊るされ、自然な風で動き回るように作られている
  • 赤ちゃんの視点が合うように低い位置に設置する
  • 子どもにとって刺激が多すぎないように配慮されている

モビールはいくつか種類があり、新生児から取り入れることができます。

赤ちゃんの発達段階に合わせてモビールを準備していきましょう。

そのためには、新生児の発達段階を理解しておく必要があります。

《新生児の発達段階》

生後1週間ごろ

  • 30㎝の距離しか焦点を合わせられない
  • 目のまわりの筋肉(括約筋)が未発達で一点をじっと見ることができない
  • 色は白と黒のコントラストしか判別できない
  • 強い日ざしや蛍光灯の光など、強い刺激に弱い

生後2週間ごろ

  • 眼球が固定し、一点をみ続けることができる → 追視を始める

生後2ヶ月ごろ

  • 大人と同じ環境(蛍光灯や太陽の光)にも慣れてくる

追視とは興味のあるものが動くと目で追って見ようとする行動です。

興味のあるものを見ようとしたり、見続けることで視覚は発達していきます。

 

胎内では薄暗がりの中にいたので、強い日ざしや蛍光灯の光は避けた方がよいでしょう。

だんだんと目が外の環境に慣れてくるのに合わせて、モビールを導入していきます。

環境は急激にではなく、穏やかに移行していくのが赤ちゃんの発達にとってよいとされています。

モビールの種類や用意する時期は?

発達の段階に合わせて少しずつ刺激を与えていくように工夫されているモンテッソーリのモビール。

どんな種類があり、いつ使うのかまとめると このようになります。

0ヶ月 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月
ムナリモビール
八面体モビール
ダンサーモビール
ゴッビモビール
その他のモビール

 

具体的にそれぞれのモビールについてみていきましょう。

ムナリモビール【0〜2ヶ月ごろ】

月齢

0〜2ヶ月ごろ

特徴

  • 直径7㎝のガラス玉
  • 表裏が黒と白の紙
  • 吊るされている数は3つ

設置

  • 赤ちゃんから30㎝の高さ
  • 赤ちゃんの目から、ななめ45度の位置

考案したイタリア人の名前からムナリモビールと呼ばれています。

大人としては、シンプルすぎて面白味がないように感じてしまいます。

でも、カラフルで吊るされている数も多いと赤ちゃんには刺激が多すぎて脳の処理が間に合いません。

新生児の発達段階でご紹介したように、生まれたての赤ちゃんは白と黒のコントラストしか判別できません。

そんな赤ちゃんの興味を引くように工夫されているのです。

 

また、この時期の赤ちゃんはまだ首がすわっていません。

赤ちゃんが見えるように設置位置を調整しましょう。

 

八面体モビール【2ヶ月ごろ〜】

月齢

  • 2ヶ月ごろ〜

特徴

  • つやのある光る紙
  • 吊るされている数は3つ

設置

  • 赤ちゃんから30㎝の高さ
  • 赤ちゃんの目から、ななめ45度の位置

だんだんと目がまわりの環境に慣れてくる生後2ヶ月ごろから、八面体モビールを用意してみましょう。

キラキラ光る八面体が赤ちゃんの興味を引きます。

 

ダンサーモビール【2、3ヶ月ごろ】

月齢

  • 2、3ヶ月ごろ

特徴

  • 表裏に金または銀と別の一色を貼り合わせる
  • 頭、胴、足が糸でつながっていて、ゆらゆらと踊るように動く

設置

  • 赤ちゃんから30㎝の高さ
  • 赤ちゃんの目から、ななめ45度の位置

人の形をしたものがゆらゆらと揺れることで、赤ちゃんの興味を引きつけます。

空気の流れで自然に揺れるので、手で動かす必要はありません。

 

ゴッビモビール【2、3ヶ月ごろ】


出典:コソダチショップシルクのゴッビモビール

月齢

  • 2、3ヶ月ごろ

特徴

  • 毛糸が巻かれた球体でできている
  • グラデーションになっている
  • 吊るされている数は7つほど

設置

  • 赤ちゃんの手が届く位置

ゆらゆら揺れるダンサーモビールに興味を持って手を伸ばすようになってきたら、ゴッビモビールを用意してみましょう。

赤ちゃんが引っ張っても取れないように強度が必要です。

 

その他のモビール【4ヶ月〜】


出典:こどもの道具や木製モビール

首がすわり、動きながら手を伸ばすようになってきたら、ちがうモビールを用意してみましょう。

素材は木製のものにし、多少引っ張っても取れないようにしっかり取りつけます。

形は、魚や動物など現実世界のものにするのがおすすめです。

 



おすすめの市販モビール

自分で手づくりすることもできるモビールですが、出産前に手づくりはたいへん…という方は購入を検討してみましょう。

お手頃価格なものも多数あります。

メルカリ

メルカリでは、お手頃価格で手づくりモビールが出品されています。

わが家もムナリモビール、八面体モビール、ダンサーモビールをメルカリで購入しました。

 

コソダチショップ

お手頃価格でモンテッソーリのモビールを購入できます。

ゴッビモビールはシルクの光沢感があり、美しいです。

 

IKEA

IKEAでもお手頃価格でモビールを購入できます。

「KLAPPA クラッパ」

「LEKA レーカ」

 

モビールを設置する道具

モンテッソーリのモビールを天井から吊るすのがたいへんな場合は、

  • ベビーベッドに設置するタイプ
  • 床に設置するタイプ

を活用することができます。

ご家庭の状況に合ったタイプを使って、モビールを取り入れてみましょう。

 

  • ベビーベッドに設置するタイプ

ベビーベッドを使っている家庭は、これを使うと手軽にモビールを設置できます。

lets make ベッドメリー アーム

 

  • 床に設置するタイプ

赤ちゃんの首がすわって手足をよく動かすようになったら、床に設置するタイプがおすすめです。

安定していて、ひっぱっても大丈夫なように設計されています。

Okawari Home ベビージム 木製

 



モビールを使ってみた結果

わが家では次男が生まれたときにモビールを使ってみました。

ムナリモビールはなんとなく見ている感じ ダンサーモビールは楽しんでた

 

子どもの様子を見ていると、ゆらゆら揺れるのをじっと見たり、だんだん手を伸ばすようになったり。

親としては、モビールを使うことで子どもの成長をより感じることができました

 

モンテッソーリ教育では、は3ヶ月ほどの間に 子どもの発達に合わせて数種類のモビールを交換していきます。

大人にとっての3ヶ月はあっという間です。

長男のときは気がついたら色々できるようになっていた、という状態でした。

次男誕生をきっかけにモビールを導入することで、「子どもをよく見よう」と意識することができました。

感覚を刺激されて子どもは成長し、子どもの成長をより実感できて親も満足です。

ぜひ子どもの発達に合わせて、モビールを用意してみましょう。